今週のハイライト
恵比寿弘重ギャラリーで写真展「Sudan Relief」を観てきました。知人であるジャーナリスト堀潤さんの個展。なにがスーダンであったか概要は知っているけど、詳細は知らないからこそ知るために。お仕事上、報道の文脈からは遠くなりましたが、とはいえね。
2023年6月5日〜6月11日の徒然
1.アウトプットがAIによるものかどうか見抜くなんて無理という前提で考える
“実在しない”19歳港区女子のTikTokが100万回再生 増加する「AIインフルエンサー」の危険性と課題
我々にはAIであるかを判断する、あるいは背景情報を自分で集めるスキルが求められる。
この記事のオチなんですが、いや、無理ですよ。無理である前提で判断するスキルが大事でしょうな。前から言ってるんですが、ライブやリアルイベントの価値が高まります。ディズニーランドがファストパス中止とかいうニュースも流れてきましたが、これから高騰しまくりでしょうね。
デジタルは安く、アナログは高く、ですよ。
2.ヒトじゃなくてコトで盛り上げるには
https://twitter.com/daijapan/status/1665551335306170368?s=20
ヒトの注目の賞味期限は基本短い。別にこれは競技によらずどんなジャンルでも。自分もデジタル上のコメンテーターとしては4年ぐらいだった。為末さんみたいなスーパーなヒトだと長いけどね。だから、インフルエンサーの注目による消費で盛り上げたって長続きはしない。
コトの注目を保つにはフローの話題の継続性と間隔だと思ってます。できれば毎日の変化が欲しい。そうすることで、能動的にヒトはそのコトの情報をある程度追い続けなければならない。テレビやラジオ、新聞はそれにうってつけだったんだよね。
プロ野球はそういう意味でよくできた競技だと思ってます。
3.「Apple Vision Pro」をどう見るか
https://www.apple.com/jp/newsroom/2023/06/introducing-apple-vision-pro/
まず、どんなコトでも自分は自分と感性があっているヒトの体験を80%信用することにしています。グルメとかもそうで、なのでヒトの体験が追いやすいRettyを愛用してたり(Google Mapsもそれなり)。いきなり話がずれましたが、テクノロジーの分野でいえばそれは西田宗千佳さん。なんでまあ、買います。
もちろん個人の考えもありまして。ワタクシとしてはAppleって異世界への入り口を提供している会社というイメージなんです。iPodで聴覚で異世界の、iPhoneでインターネットの異世界を。そういった意味でApple Vision Proはそのうち名前変えそうですけど、視覚で異世界への入り口を提供するんだなあ、とね。
ハードはそのうち安くなります。いま、ポッドキャストで気軽に聴覚で異世界にいけるように、視覚でも楽しめるようになるでしょう。
4.それぞれの伝え手上でコンテキストは消化されるようになる
https://twitter.com/sponichikeiba/status/1666543420175958016?s=20
タイムラインにスポニチに限らず競馬を扱う各社から調教周りの動画が(イクイノックスで検索するとあれこれ出てくる)。しかも、いずれも元々動画専業メディアじゃない。加えて、元サイトに別に誘導しない。
どのタイムラインでどういうコミュニケーションを取るか。テキストと動画の境目とかないですね。TwitterでもTikTokでもLINEでも、どのタイムラインにどういう受け手がいて最適に伝えるためにはどうすればいいか。
どのテレビ局がフローの動画コンテンツをTwitterで全公開するか楽しみ。
5.偶然の出会いをアルゴリズムは演出しろ(してください)
https://brutus.jp/kaseki_citypop/
インタビューとしてもとても素敵な内容で。
「間違う方が面白い」ということです。間違うというと語弊がありますが、期せずして違うものに転がっていく方が面白いんです。
いやあ、このフレーズ、痺れますね。偶然の出会いは間違いから。いやあ、自分にとっての80年代、90年代の情報はラジオによる偶然の出会いが多い。ポッドキャストも特定テーマだけでなくて、本当はあっちこっちに話が飛ぶ方が好き。
ただこれがアルゴリズムのパーソナライズ任せになると、やつらはねえ、間違わないんですよ。偶然の出逢いとかないんですよ。マッチングサービスなんて、実は偶然じゃないんですよ😁。
自分の感覚としては適度に、そうだなあ20%ぐらい間違って欲しい。それが感覚の多様性も産むんじゃないかあって勝手に思う次第です。
6.表現の自由というよりかは、誰にどう届けたい、届けるのかの問題
プール撮影会トラブル周りが先週末あったんですが、書いているうちに埼玉県が取り下げました。
いろんな角度で議論はできるかと思うんですが、以前AbemaPrimeに出た時の発言まとめで「表現の自由というよりかは、誰にどう届けたい、届けるのかの問題」というnoteを書きました。
一番根っこの「表現の自由」、その裏返しでいう「表現規制に対して反対」ならば、「あらゆる表現への制限・規制に対する反対」で、個人的には法に違反しない限りは歯を食いしばってその自由を守りましょう、です。これは表現の自由を持つ「作り手」を守る「伝え手」視点として。
で、とはいえですよ、「受け手」のお気持ちがここで抜けている。そこをあれこれ考えるのも「伝え手」の役目。ま、公共であればここもまあ歯を食いしばってその自由は守って欲しいですけどね。かつ、未成年のラインは引きましょう、と。
そんなに難しい話か、これ? という気持ちもあったりします、はい。
7.品切れ・重版未定は電子書籍で復活して欲しい
読者には、校正刷りや発送の様子などをSNSで公開し、本が復活するまでの過程を楽しんでもらうことを考えているという。
もちろん装丁も含めて所有の楽しみコミコミでだと嬉しい、が、自分だとまた物理的に所有が増えすぎるのが難点💦 まあ、そういう名著は自分でBOOK OFFで探してあらかたPDF化しちゃいましたが、ちゃんと電子でも流通するようにして欲しいですね。
編集後記
久々に異業種交流会に出まして、ええ。もともと何をやっているかが解りにくいととにかく最初のコミュニケーションコストが面倒。桁違いに雑に言うとメディアのプロデューサなんだけど、さすがになあ。ヒトとしてのコンテキストも現状強いわけじゃないしね。
でも、あと10年以上はビジネスやっていかなきゃならんから、そこも含めてあれこれ考えないとね。いろいろ準備中です。
Twitter : 松浦シゲキ
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